2020 | ミック経済研究所

代表者メッセージ―四半期別経済環境と事業動向

●2020年

2020年第3四半期(7-9月)の代表者メッセージ
2020年度7-9月期のGDPは、内閣府の「国民経済計算」によると、年率換算28.1%減と戦後最大の落ち込みだった同4-6月期のリバウンドから、前期比で14.9%増の見通し、前年同期比で3.5%増の見通しとなっています。しかし、感染の再拡大などコロナ禍が続いており、外出自粛や商業施設の営業自粛によって個人消費は低迷しています。加えて雇用・所得環境が悪化し、将来を考えた買い控えも発生しています。一方、設備投資も、新型コロナウィルス終息の目途が立たず、先行きが不透明なことから投資意欲が抑制されています。

当社のドメインとするICT分野の売上は2020年7-9月期も横這いと予想します。リモートアクセスソリューション分野については4-6月期に引き続き、関連ソフトウェアを中心に大幅に伸びています。リモートワークの必需品であるノートパソコンも好調です。クラウドサービスを軸としたITアウトソーシングもサブスクリプション契約が多く、堅調です。一方、ICT分野の主体であるSIについてはデジタルトランスフォーメーション開発が牽引してきましたが、契約締結延期が発生しており、減少傾向です。

こうした市場環境の中で、当社の2020年7-9月期売上高は26,540千円、前年同期比7.5%増(1,845千円)と再びプラスに転じました。その背景は4月の売上が平年の4分の1となり、その衝撃と危機感から、昨年3月の株主総会において会長に就任した現社長が、社長に復帰し、その陣頭指揮の下、依頼調査の強化を進めたことです。依頼調査は、販売部数の未確定な自社企画資料とは異なり、案件が決まれば売上の計算が立ちます。

これを事業別に見ますと、同依頼調査につきましては前年同期比2.9倍と大幅に売上が増えました。新規の中規模案件が2件、同小規模案件が3件。そのうちの中規模案件1件と小規模案件3件は、当社の営業ツールを利用したプッシュ案件で、競合先に対してアドバンテージがあり成約率が高い。従って、今後とも増えていく見込みです。

自社企画資料につきましては前年同期比△28.4%の減少でした。大幅減少の原因は、長期戦となる新型コロナウィルス禍による景気悪化対策としてマーケティング予算の削減があったこと。二つはICT分野において4月の「緊急事態宣言発令」以降、在宅勤務となった企業の在宅勤務継続によって仕事の能動性がやや劣化し、自社企画資料の購入動機が弱くなっているからです。

これらの結果、当第3四半期の売上高につきましては、26,540千円(対前年同期比107.5%)となりました。利益につきましては、営業利益は9,448千円(対前年同期比186.2%)と昨年同期より大幅に増加しました。経常利益は15,465千円(対前年同期比297.5%)、四半期純利益は10,639千円(対前年同期比338.3%)と更に大幅に増加しています。

売上の7.5%増の伸び率に比べて営業利益の伸び率が86.2%増と高くなったのは、第3四半期の依頼調査売上のウエイトが44.3%と急伸したからです。依頼調査は収益を見込んで企画・設計しますので、自社企画資料よりも利幅が大きくなるのが一般的です。経常利益と純利益の大幅増加要因は、それに加えて営業外収入によるもので、その収入は政府からの家賃支援給付金の2,770千円と、中小企業倒産防止共済の解約金3,255千円です。

2020年第2四半期(4-6月)の代表者メッセージ
2020年度4-6月期のGDPは、年率換算で前年同期比20%以上のマイナスが予想されています。同1-3月期は△3.4%でした。原因は言うまでもなく新型コロナウィルス感染対策としての「緊急事態宣言発令」を受けての、外出自粛や商業施設の営業自粛による個人消費の大幅減退です。設備投資についても、通常であれば伸び率が低目であった1-3月期の反動から上方修正されるところですが、新型コロナウィルス終息の目途が立たず、先行きが不透明なことから投資意欲が抑制されています。

当社のドメインとするICT分野の売上は2020年4-6月期、横這いと予想します。リモートアクセスソリューション分野については関連ソフトウェアを中心に大幅に伸びています。リモートワークの必需品であるノートパソコンも好調です。クラウドサービスを軸としたITアウトソーシングもサブスクリプション契約が多く、堅調です。一方、ICT分野の主体であるSIについてはデジタルトランスフォーメーション開発が牽引してきましたが、一部で契約締結の期ズレが発生し、若干減です。

こうした市場環境の中で、当社の2020年4-6月期売上高は17,745千円、前年同期比18.7%減(△4,088千円)と大幅なマイナスでした。原因の一つは、年を越えて長期戦となる新型コロナウィルス禍による景気悪化対策としてマーケティング予算の削減があったこと。二つは「緊急事態宣言発令」を受けて、ICT分野においても急遽、在宅勤務となった企業が多くあり、物品・資産の購入検討・稟議体制が出来ていないことから当社への注文が止まったことです。

これを事業別に見ますと、自社企画資料につきましては前年同期比△26.7%の減少でした。大幅減少の原因は上述の通りです。6月から注文が戻ってきており、お客様の物品・資産購入の検討・稟議体制が整ってきたことが推察されます。

依頼調査につきましては前年同期比6.2%増と健闘しました。大型法人ユーザー調査案件で、アンケート回収が、新型コロナウィルスの影響から遅れに遅れ、回収作業において総務メンバーの協力もあり、報告書の完成を6月下旬に漕ぎつけることが出来たことが売上に貢献しています。テレワークの個人力量だけでは緊急事態時の業務推進は難しく、全員メンバーシップ制の一体感の中で完遂できたことです。

これらの結果、当第2四半期の売上高につきましては、17,745千円(対前年同期比18.7%減)となりました。利益につきましては、営業利益は47千円(対前年同期比95.0%減)と昨年同期より大幅に減少しましたが、経常利益は2,069千円(対前年同期比215.9%)、四半期純利益は1,252千円(対前年同期比216.0%)と大幅に増加しています。

売上が18.7%減と大幅減となったにも係わらず営業利益が僅かながらプラスとなったのは、当社の損益分岐点がもともと低いこと。また新型コロナウィルスの長期対策として5月より役員の年棒を40%削減したことと、一部の流動費の抑制です。経常利益と純利益の大幅増加要因は、営業外収入の持続化給付金の2,000千円によるものです。

2020年第1四半期(1-3月)の代表者メッセージ
2020年度の国内景気は悪化の一途を辿り、不透明感が増しています。2月から3月にかけて新型コロナウィルスの感染者が増加し、インバウンド需要の急激な落ち込み、外出自粛による個人消費の縮小、更に設備投資の様子見などから2020年1-3月期のGDPは、4月末時点の弊社予測で3,4%のマイナスと思われます。リーマンショック時を超える財政支出額48.4兆円(GDP比9%)、中でも国民一人当たり10万円、合計12兆5千億円の給付金は個人消費の下支え効果を期待できますが、5月から年末にかけて徐々に現われます。

当社のドメインとするICT分野は2020年1-3月期、プラスと予測します。ICT分野の主体であるSIについてはDX需要が続いており、また長期開発契約が多く、景気の影響は後追いとなります。データセンタ・アウトソーシングも、クラウドサービスの成長が続いており、堅調です。ソフトウェアプロダクトについてはクラウド化の影響から横這いです。ハードウェア需要の主要を占めるパソコンはWindows7のサポートが2020年1月に終了し、需要が減退しています。

こうした市場環境の中で、当社の2020年1-3月期の売上高は41,714千円、前年同期比17.0%減(△8,526千円)と大幅なマイナスでした。前年同期の2019年1-3月期に依頼調査で特需があった反動です。2019年1-3月期の前年同期比は24.9%増(10,023千円増)でした。

これを事業別に見ますと、自社企画資料につきましては前年同期比△8.8%の減少でした。新型コロナウィルス感染の影響が3月より出てきたからです。例年3月は需要ピークです。自社企画資料における新型コロナウィルス感染の影響とは3月から在宅勤務が増え、営業先(会社)に送った自社企画資料のDMを見ていない担当者が増えてきたことです。今後はDM郵送をメール添付配信に切り替えます。

依頼調査につきましては前年同期比△22.7%と大幅減少しました。前年同期の2019年1-3月期に大型の特需があり、40.4%増と増加した反動です。

これらの結果、当第1四半期の売上高につきましては、41,714千円(対前年同期比17.0%減)となりました。利益につきましては、営業利益20,384千円(対前年同期比24.6%減)、経常利益20,383千円(対前年同期比24.6%減)、四半期純利益13,552千円(対前年同期比21.6%減)と昨年同期より大幅に減少しています。利益の大幅減少要因は、売上の削減と新入社員2人の採用コストによるものです。

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