2019 | ミック経済研究所

代表者メッセージ―四半期別経済環境と事業動向

●2019年

2019年全般の代表者メッセージ
2019年(暦年)の実質GDPは0.7%でした。個人消費はEC購入が普及して物価が上がらず、消費マインドは落ちていませんが横這い傾向が続いています。消費税アップのあった10-12月期の個人消費は政府による軽減税率やポイント還元対策にも係わらず実質2.9%減と大幅な減少でした。2019年の設備投資については、民間需要で非製造業を中心に業務の効率化・省力化投資がありましたが、製造業の落ち込みをカバーできず実質0.5%増と低迷。一方、公共投資は防災・減災・国土強靭化投資が安定して2.1%増と堅調です。

当社のドメインとしているICT市場については、当社試算で2019年(暦年)3.0%増でした。主力のSIはレガシーマイグレーションやAIを含めたデジタルトランスフォーメーション需要が牽引して6%増と伸長。データセンターやシステム運用・保守などのサービスもクラウドが牽引して2%増。ソフトウェアプロダクトについてはクラウド化のトレンドの中で減少していますが、セキュリティ分野だけは伸長。一方、ハードウェアはWindows10版パソコンの買替需要やSI・AIの伸びに連動して大型サーバ機の需要があり横這になりました。

こうした市場環境の中で、当社の29期総売上は前年比5.8%増の117,450千円と堅調でした。2014年下期~2016年上期の2年に亘る事業承継・引継問題は乗り越えました。現在の最大の課題は会社の将来を託せる人材育成で、若手2人を採用し、2019年1月より働き始めましたが、途中退職。再度、エージェント方式の募集をし、8ヵ月かけて面接し、2020年1月から2人入社。現在、個性を活かした人材育成に努めています。

これを事業別に見ますと、自社企画資料売上については前年比7.2%増となりました。制作本数は26タイトルと前年28期より10件減っていながら、AI、BI、働き方改革などのマーケットインのニーズを取り込んだ新規テーマ資料が好評でした。販売方法はWebサイトでの販売が8割を超えており、創業29年の会社の知名度と信頼性の向上がバックグラウンドとしてあります。

受託調査売上については2.5%増に留まりました。要因としては二つです。一つは28期の70%以上増の反動です。二つは人員の絶対数不足で、依頼調査の新規開拓にベテラン社員の時間を割けないからです。2020年度は新入社員の研修・育成を第一にし、2021年度より依頼調査の拡大を計っていく計画です。

利益につきましては営業利益7,824千円(前年比58.4%)、経常利益7,959千円(前年比 59.4%)、純利益5,976 千円(前年比62.5%)と大幅に減少しました。退職金計上による販売管理費の増加で、一時的な要因です。なお、これで創業よりの経営三指針、「黒字決算・社員昇給・賞与支給」を、29年連続達成することができました。その要因は少数精鋭で取締役も稼ぎ頭となっており、加えて四半期別IR公表を15年に亘り続けてきたことによります。

2019年第4四半期(10-12月)の代表者メッセージ
第29期第4四半期の業績概況は、第29期通期の業績概況に含めます。
2019年第3四半期(7-9月)の代表者メッセージ
2019年7-9月の国内景気はGDP実質0.1%増と若干増。これで4四半期連続、低調ながらプラスです。個人消費は実質0.4%増。10月からの消費税アップにも係わらず政府の種々の対策により駆け込み需要は小規模でした。一方、設備投資は実質0.9%増と個人消費より高い。その内、製造業の設備投資は中国と米国の貿易摩擦に対する懸念から前四半期に続き、手控えが見られますが、非製造業と公共は効率化・省力化投資継続で好調です。外需については、中国経済の成長鈍化からマイナスで、これがGDP増加を押し下げています。

当社のドメインとするICT分野は、当社試算で2019年7-9月期6.0%増と、前四半期を上回る伸び率となりました。最も市場規模が大きいSIはレガシーマイグレーションやAIを含めたDX需要が牽引して7,8%増と伸長。データセンタや運用・保守などのサービスもクラウドが牽引して2,3%増。ビジネスパッケージソフトもBIやMAツールが二桁増で推移。更にセキュリティソフトも4,5%増と堅調です。ハードウェアもSI増加に連動してサーバ需要が発生し、2020年1月のWindows7サポート終了を前にパソコン売上も伸びています。

以上の市場環境の中、当社の当第3四半期の業績について、売上は24,695千円で、前年同期比2.5%増と伸長。前年の第28期は、2014年下期~2016年上期の2年に渡って続いた事業承継・引継問題を乗り越え、売上安定化の足場を固めました。今年度は今後の成長のために新たに若手社員の人材募集・育成を計り、人材面から更に足場を固める方針でしたが、20~30代前半の有効求人倍率2倍の壁の前にその計画が叶わず、当面の大きな課題となっています。

これを事業別に見ますと、自社企画資料につきましては前年同期比5.0%増と順調です。自社企画資料は徹底した訪問調査をベースに、市場動向・予測・競合シェアにおいて確度の高い資料を丁寧に制作していけばクライアントからご評価いただき、ほぼ予定通りに弊社サイトから売れていきます。人材募集・育成の足踏みから制作本数が減少していますが、当四半期は8タイトルと予定より多く、それが貢献しています。AIなど新規テーマが増えました。

依頼調査につきましては8.0%減となりました。理由は明確で、前年の第3四半期の実績が倍増以上で、その反動です。しかし、新規顧客の開拓が進んでいないのも事実です。その根本的要因は人員の絶対数不足で、依頼調査の新規開拓に人手が割けないのが実情です。当社は独自ツールを使ったアクティブな新規個客開拓手法を持っており、若手社員の人材募集については今年度中に目途をつけ、来期後半からは依頼調査の売上拡大を計る計画です。

これらの結果、当第3四半期の売上高につきましては、24,695千円(対前年同期比2.5%増)となりました。利益につきましては、営業利益5,075千円(対前年同期比736.1%増)、経常利益5,199千円(対前年同期比755.1%増)、四半期純利益3,145千円(対前年同期比723.3%増)と、大幅に増加しました。その要因は、人材募集が今のところ進まず、新入社員の研修投資(労務費)が発生しなかったためです。

2019年第2四半期(4-6月)の代表者メッセージ
2019年4-6月期の国内景気は、GDPで見ると名目・実質とも0.4%増と、3四半期プラスを続けています。設備投資は実質1.5%増と堅調。そのうち製造業の設備投資は中国と米国の深刻な貿易摩擦に対する不安・懸念から前四半期に続き、手控えが見られますが、非製造業と公共分野のそれは省力化投資継続で好調です。個人消費も5月の10連休効果から実質0.6%増と、2019年1-3月期の0.0%増よりはやや上向いています。外需については、中国経済の成長率鈍化からマイナスです。

当社のドメインとするICT分野は、当社試算で2019年4-6月期3.5%増と、前四半期に続き好調で、背景・要因も同じです。最も市場規模が大きいシステム開発はAIを含めたDX(デジタルトランスフォーメーション)関連のSIが牽引して5~6%増と伸長。データセンタや運用・保守などのサービスもクラウドが牽引して2%増。ビジネスパッケージソフトもBIやMAが牽引し、更にセキュリティも堅調で、SaaS提供を除いても横這い。ハードウェアも2020年1月のWindows7サポート終了を前にパソコンが牽引して横這いです。

以上の市場環境の中、当社の当第2四半期の業績について、売上は21,833千円で、前年同期比△19.6%と大幅減少でした。昨年の第28期は、2014年下期~2016年上期の2年に渡って続いた事業承継・引継問題を乗り越え、売上安定化の足場を固めました。今年度は今後の成長のために新たに若手社員の人材募集・育成を計り、人材面から更に足場を固める方針でしたが、20~30代前半の有効求人倍率2倍の壁の前にその計画が叶わず、また前年同期比24.9%増と好調な前四半期の反動もありマイナスとなりました。

これを事業別に見ますと、自社企画資料につきましては前年同期比、ほぼ横這いです。自社企画資料は徹底した調査をベースに市場動向・予測・競合シェアにおいて確度の高い資料を丁寧に制作していけばクライアントからご評価いただき、ほぼ予定通りに売れます。伸びなかったのは、前四半期と同様の要因で、人材募集・育成の足踏みから制作本数が前年同期10タイトルに対して当四半期6タイトルと少なかったからです。年内には人材採用に目途をつける方針です。

依頼調査につきましては48.0%減となりました。理由は明確で、前年の第2四半期にあった数本の案件が、今期は第1四半期に発生したからです。そのため、今期の第1四半期は40.0%増となっています。従って、上期売上(1~6月累計)で見ると横這いになります。しかし、伸びていないのも事実で、その要因は、依頼調査のクライアントが固定されてきたからです。当社独自ツールを使ったアクティブなアプローチで新規クライアントの開拓を進めていく方針です。

これらの結果、当第2四半期の売上高につきましては、21,833千円(対前年同期比19.6%減)となりました。利益につきましては、営業利益957千円(対前年同期比81.7%減)、経常利益958千円(対前年同期比81.7%減)、四半期純利益579千円(対前年同期比80.9%減)と、大きく減少しました。その要因は、売上の大幅な減少と事務所移転費用の一部が第2四半期にも発生したからです。

2019年第1四半期(1-3月)の代表者メッセージ
2019年1-3月期の国内景気は、GDPで見ると小幅マイナスと推測されます。中国経済の減速から輸出が大幅減となり、更に米国と中国の深刻な貿易摩擦に対する不安・懸念から設備投資の手控えが見られます。相次ぐ自然災害を乗り越え実質GDP0.7%増となった2018年通期ですが、その反動から当四半期は個人消費にも一服感があります。

一方、当社のドメインとするICT分野は当社試算で2019年1-3月期3.5%増と、今までになく好調です。最も市場規模が大きいシステム開発はAIを含めたDX(デジタルトランスフォーメーション)に関するSIが牽引して6%増と伸びています。データセンタや運用・保守などのサービスもクラウドが牽引して2%増。ビジネスパッケージソフトもBIやMAが牽引し、更にセキュリティも堅調で、SaaS提供を除いても横這い。ハードウェアも2020年1月のWindows7サポート終了を前にパソコンが牽引して横這いが続いています。

以上の市場環境の中、当社の2019年1-3月期業績は、売上50,240千円、前年同期比24.9%増と好調でした。昨年の第28期は、2014年下期~2016年上期の2年に渡って続いた事業承継・引継問題を乗り越え、売上安定化の足場を固めました。今年度は今後の成長のために新たに研究員の人材募集・育成を計り、人員面から更に足場を固める方針です。なお、人材募集・育成については“若手争奪戦”のリクルート状況で、現在のところ足踏み状態です。

これを事業別に見ますと、自社企画資料につきましては前年同期比18.1%増と好調。2019年1-3月期制作の資料よりも2018年通期に制作した資料が当社サイトより恒常的に売れ、販売期間の長期化が顕著です。問題は第1四半期の制作本数が6タイトルと前年同期と比べて4本少ないことで、今後の売上低迷が懸念されます。前述しました人材募集・育成足踏みの影響が一部あり、今年度中には目途をつける方針です。

依頼調査につきましては40.4%増と大幅増加し、当社のピーク時の売上に戻っています。モバイルやネットワーク関連、マーケティング関連、更に自治体のユーザー調査など。その他、レガシー市場の再調査もありました。案件規模はピーク時に戻りつつあり、プロジェクト件数は8件と増えました。

これらの結果、当第1四半期の売上高につきましては、50,240千円(対前年同期比24.9%増)となりました。利益につきましては、営業利益27,04 5千円(対前年同期比42.6%増)、経常利益27,04 6千円(対前年同期比42.6増)、四半期純利益17,276千円(対前年同期比35.4%増)と前年同期より大幅に増加しています。利益の大幅増加要因は、売上の増加によるものです。

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