社長メッセージ―四半期別経済環境と事業動向

●2017年

2017年全般の社長メッセージ
2017年(暦年)の日本経済は実質GDP1.6%増と好調でした。GDP成長率の内外需寄与度を見ると、内需1.0%、外需0.5%と内需寄与度が高く、内需主導で景気回復が進んでいることが伺えます。雇用が大幅に改善され、昇給による所得アップが進み、個人消費がプラスに反映していること。また、企業収益の改善が進み、生産力アップや人手不足を背景にした省力化設備投資が増えています。

当社のドメインとしている2017年(暦年)のICT市場については、当社試算で2%増でした。マイナンバーや金融分野の大型案件は少なくなりましたが、民間法人企業のシステム更新需要をベースに、スマートデバイス導入や、サイバー攻撃・情報漏洩対策などのセキュリティシステム投資など生産性・効率化向上や社会的な信頼性確保を目的とした新規案件が増えています。売上規模はまだ極めて小さいですが、AIやIoTも実用段階に入ってきました。

当社の当27期の課題は、後継者問題からくる売上減少を、8月1日(26期)の臨時株主総会での後継者人事と陣容整備により食い止めた26期の実績89,403千円(前年対比2.1%増)を更に固めて上向きに転ずることでしたが、結果は売上92,302千円、前年対比3.2%増となり、ほぼ目標を達成することが出来ました。

これを事業別に見ますと、自社企画資料については前年対比11.0%増の売上となりました。制作本数は26期の21本より7本増え28本。増えたタイトルは全て新規テーマでした。新規テーマは当り外れがあり明暗が分かれましたが、売れた新規テーマは全てマーケットインのニーズを取り込んだタイトルでした。ホームページをリニューアルし、ページビューが向上したことも自社企画資料の売上増に寄与しました。

受託調査事業については売上20.1%減と大幅に減少し、当27期の課題をクリアできていません。四半期別にみると上期が前年同期比33.7%減、下期が同6.9%増と上期の売上減少の影響です。下期は底打ちしてきています。減少理由はベテラン社員の営業不足ですが、受託調査は受け身のテーマもあり、ここまで底打ちしたことから、下期より当社の強みを活かしたアグレッシブな受託調査提案をし始めました。

利益につきましては営業利益4,283千円(前年比140.1%)、経常利益4,284 千円(前年比 139.2%)、純利益2,965 千円(前年比155.3%)と大幅に好転しました。売上増分の貢献と 売上目標未達成の社員の冬賞与減少による経費削減によるものです。

なお、これで創業よりの経営三指針、「黒字決算」「社員昇給」「夏・冬賞与支給」を、27期連続達成することができました。

2017年第4四半期(10-12月)の社長メッセージ
平成29年10-12月の国内景気は、個人消費と設備投資の内需は堅調でしたが、輸出等外需が悪く、GDP数値としては前年同期比0.1%増(年率換算0.5%増)と低調でした。ただし、GDPは8四半期連続プラスで、景気は緩やかに回復してきています。所得改善が進み、消費者のデフレマインドが払拭され、また、企業収益の改善で生産増加に対応する設備投資も増えています。

当社のドメインとするICT分野は第2四半期(4-6月)から好転し、第4四半期は当社試算で前年同期比2%以上増と好調です。SI(システムインテグレーション)は大型案件が少なく減少していますが、クラウドサービスはアプリケーションサービスを中心に二桁増で推移しています。また、案件規模は極めて小さいですが、AIやIoTなどの技術を活用したデジタルソリューション案件が増えてきています。

当社の第4四半期についてはICT分野の好調さとは係わりなく、自社企画資料の制作本数が6タイトルと少なく、しかも完成が非常に遅れて当期に間に合わなかった資料などの影響から、売上23,413 千円、前年同期比6.3%減と減少しています。
これを事業別にみますと、自社企画資料の売上については前年同期比8%減と減少しています。上記の理由以外に新規テーマが2本あり、そのうち1本が企画倒れで、販売不振であったことが売上減少に影響しています。一つの自社企画資料制作には、販売不振であっても販売好調な資料と同じ制作期間がかかり、新規テーマは常に収益リスクを抱えています。

一方、受託調査事業の売上については、前年同期比1.0%減とほぼ横這いです。自社企画資料事業を含めた全体においては、前四半期(7-9月)の概況において事業承継の後継者選びから売上不振となった2015~2016年度の底を脱したとしましたが、受託調査においては7~12月の下期に前年同期6.9%増とプラスに転じたことから、そのことが言えます。しかし、1案件当り売上規模は小さくなっております。

利益につきましては、営業利益1,267千円(前年同期55.3%減)、経常利益1,259千円(前年同期55.8%減)、四半期純利益681千円(前年同期68.4%減)と、前年同期と比べて大幅に減少はしていますが、営業利益率と経常利益率が5%を超え、加えて純利益も2.9%と全て黒字決算となりました。

2017年第3四半期(7-9月)の社長メッセージ
平成29年7-9月の国内景気は平成29年4-6月成長の反動から低調でした。個人消費は実質0.5%減と減少で、民間設備投資も実質0.2%増と僅かの伸びでした。ただし、4-9月の半年間で見れば所得改善が緩やかに進んでおり、個人消費は回復基調です。民間設備投資は人手不足を背景に幅広い業種で省力化投資が増えています。

当社のドメインとするICT分野は若干増です。全体的にはAIやIoTなどの技術進化によるデジタル化の波が到来し、ICTやクラウドの戦略的活用による事業拡大、新規事業創出が進展しています。業種別に見ると、製造業は競争力アップのための生産性・効率化投資が増えています。流通・サービス業はPOSデータやソーシャルメディア情報を活用したBI及び需要予測の構築需要が高まっています。しかし、公共はマイナンバー案件が無くなり、需要減退。金融はシステム統合・更新案件がピークアウトし、減少しています。

当社の第3四半期(7-9月)の売上につきましては、前年の第3四半期と比べて21.9%増と大幅に増加しました。ただし、1-9月累計では第1・第2四半期と横這いであったために7.0%増と堅調です。しかし、後継者選びから売上不振となった2015~2016年度の底は脱したと捉えています。

第3四半期の売上を事業別に見ますと、自社企画資料につきましては前年同期比20.3%と大幅に増加しました。一つにはスケジュール計画通り8タイトルが発刊できたことです。もう一つはベテランの制作した定番企画ですが、当該市場で話題となっている新規テーマを取り上げ、顧客の興味を引き、売れたことです。

受託調査につきましては前年同期比38.7%増と大幅増加しましたが、前年同期が76.2%減と大幅減少した反動で、売上高としては第1・第2四半期よりも小さく、自社企画資料と比べると回復が遅れています。ただし、全ての案件が相見積りで、当社の強みを活かしたツールで勝ち取っており、今後に繋がります。

これらの結果、当第3四半期の売上高につきましては、20,906千円(前年同期比7.0%増)となりました。利益につきましては、営業損失489千円(前年同期営業損失4,567千円)、経常損失481千円(前年同期経常損失4,566千円)、四半期純損失328千円(前年同期純損失4,025千円)と、前年同期と比べて損失幅が非常に小さくなっています。要因は売上が回復してきているからです。

2017年第2四半期(4-6月)の社長メッセージ
平成29年4-6月の国内景気は、GDP速報値が実質1.0%増と2年振りに高い成長率で、好調でした。内、最終家計消費は同0.9%増で、所得改善が3年連続緩やかに進み、買替需要などで自動車や家電製品の購入が活発化しました。民間設備投資は同2.4%増と寄与度が高く、人手不足を背景に建設や小売業で省力化投資が急増しました。今後については、家計消費はトーンダウンしますが、設備投資は更に幅広い業種に省力化投資が拡大すると予測します。

当社のドメインとするICT分野の需要も堅調です。当社で毎年3月に実施しているIT投資300社調査で、今年度は昨年度までと異なり、同じシステム更新でも老巧化・陳腐化対応よりも生産性・効率化向上を目的とした投資が増えてきています。また、大手法人だけでなく中小法人もIT投資が増えてきています。また、AIやIoTなど技術の進展によるデジタル化の波が到来し、ICTやクラウドの戦略的活用による事業拡大、新規事業創出が進展しています。

当社の第2四半期(平成29年4-6月)の売上につきましては、前年同期と比べて2.1%減と減少しています。変化しているICT分野の新規ニーズに応えられる発想・企画がある一方、変化に追い付けないレガシーな発想・企画も残っており、四半期別決算で、どちらの企画が多くなるかによって業績に浮き沈みが発生しています。会社の仕組みとして四半期別でも安定した業績にする経営管理技術を創っていく予定です。

これを事業別に見ますと、自社企画資料につきましては20.8%増と好調でした。前年同期と比べて制作本数が増えているからです。売上寄与は期ズレが発生しますので、上期単位で見ますと増加本数は5本増になります。自社企画資料が増えたのは受託調査件数の減少が背景にありますが、本数が増えた割には売上が増えていません。ICT分野の新規ニーズを発見し、それを自社企画資料に反映できる人材の育成が急務です。

受託調査につきましては前年同期比40.3%減と大幅に減少しています。前年同期が特に売上が大きい訳でなく、明らかに案件数が減っています。競合見積に負けた案件も3件ありました。更に提案金額と提案内容を精査していきます。また、当社には競合先にはない受託調査獲得ツールがありますので、これを活かした営業展開を来期に向かって展開していきます。

これらの結果、当第2四半期の売上高につきましては、18,414千円(対前年同期比2.1%減)となりました。利益につきましては、営業損失2,656千円(前年同期営業損失1,126千円)、経常損失2,656千円(前年同期経常損失1,126千円)、四半期純損失2,051千円(前年同期四半期純損失874千円)と、昨年同期と同様損失ですが、マイナス幅が大幅に拡大しています。その要因は、売上減少と自社企画資料の制作本数増加による流動経費の増加です。

2017年第1四半期(1-3月)の社長メッセージ
平成29年1-3月の国内景気は緩やかに回復してきています。個人消費については雇用・所得環境の改善が3年連続進み、新車販売が好調で、物価指数が上がっています。設備投資については、大手企業中心に収益が改善され、生産設備更新・増強で増勢傾向です。加えて、第2次補正予算の執行が本格化し、公共投資も増えています。輸出については中国などアジア向けに、今後の政策変更による不確実性はあるものの伸びています。

当社のドメインとするICT分野の需要は、平成28年10-12月期に好転し、当四半期も1~2%増で伸びています。マイナンバーや金融分野のシステム統合など大型案件は少なくなりましたが、システム更新需要をベースに、企業内へのスマートデバイス導入や、サイバー サイバー 攻撃 ・情報漏洩対策など 情報漏洩対策など のセキュリティ セキュリティ システム 投資など 生産性・効率性向上や社会的な信頼性確保などを目的とした新規案件が増えています。IoT も実験段階から実用段階に入ってきました。

一方、当社の業績は、2014年後半から2年に渡って続いた事業承継問題を解決し、組織体制を立て直したことから、好転したICT分野の需要を取り込むことができ、堅調です。前年同期の2016年第1四半期には大型依頼調査案件があり、当四半期はそれが一つ無くなったにも係らず、売上を4.0%増と伸ばすことができたのは、ICT分野のニーズに応えられる組織能力が再び蘇ってきた証左と捉えています。

これを事業別に見ますと、自社企画資料につきましては4年振りに2千万円を超え、15.7%増と好調でした。一つは定番資料の関連テーマで、マーケットインの自社企画資料をリリースし、ヒットしたこと。更に、ホームページを2月にリニューアルし、訴求力がある上に見易く、また頁から頁の移動がスムーズで、そのためWeb訪問見込客の複数頁閲覧率が増え、自社企画資料の売上に貢献したこと。

依頼調査につきましては前年同期に大型案件があり、それが一つ無くなったことから22.3%減と減少しています。ここ3年の四半期平均売上規模は維持しており、特に少ない訳ではありませんが、4年前まで20年間以上続いた大規模依頼調査のような案件は二度と期待できないことから、自社企画資料の取材及び営業時において顧客の課題を発見し、それを解決するための依頼調査の提案など、地道に開拓努力していく方針です。

これらの結果、当第1四半期の売上高につきましては、29,567千円(対前年同期比4.0%増)となりました。利益につきましては、営業利益6,162千円(対前年同期比4.1%増)、経常利益6,163千円(対前年同期比4.0%増)、四半期純利益4,663千円(対前年同期比0.2%増)と昨年同期より増加しています。4%前後の利益増加の要因は、売上増加によるものです。

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