社長メッセージ―四半期別経済環境と事業動向

●2014年

2014年全般の社長メッセージ

2014年は1~3月期、4~9月期、10~12月期の3期間で大きく経済状況が異なる年でした。スタートの1~3月期は日銀の金融緩和政策による円安と株高から景気回復のムードが大いに高まり、消費税アップに備えた駆け込み需要がありました。中央の4~9月期はその反動から、個人消費を中心に景気が冷え込みました。そして、最後の10~12月は、円安を背景に海外生産から国内生産にシフトする製造業が増え、景気回復の芽生えが見え始めました。年間通しては横這いです。

ICT市場についても同様な傾向があり、1~3月期はOSのサポート終了に伴うパソコンの買替特需があり、好調なスタートを切りました。4~9月期は政府によるIT投資は幅広く行き渡りましたが、大手銀行やグローバル企業の基盤システム更改需要の対応については企業格差が目立ちました。クラウドサービスは普及しましたが、全体を押し上げる事業規模には未だなっていません。10~12月期は流通・小売分野でPOSデータやソーシャルメディアの情報等を活用したBIや需要予測等のIT投資が目立ち始めました。

弊社においては、当24期は、前年度の大幅な売上減少と営業損失の失地回復をすることが至上命題でした。そのために期前半は依頼調査の営業に注力し、大型案件を何件も獲得しました。その結果、1~9月期の依頼調査売上は対前年同期比1.95倍、通期通して42.6%増と大幅に伸びました。

その代わり、自社企画の資料制作については年間15タイトルと前年より10タイトルも減少し、制作期日が後半に偏りました。自社企画資料の1~9月期売上は18.2%減と二桁減少。通期通しては11.2%減とやや減少幅が小さくなりました。それは制作期日が後半に偏ったことから4四半期(10-12月)の売上が12.6%増と伸び、同四半期の売上規模が最も大きくなったからです。

以上、24期はアップダウンの激しい四半期決算となりましたが、最終的に依頼調査と自社企画資料を合わせた通期売上は104,268千円、対前年比1.9%増となりました。

利益につきましては営業利益4,562千円(前年同期△5,915千円)、経常利益3,900千円(前年同期△5,888千円)、純利益1,862千円(前年同期4,107千円)と営業利益ベースで黒字決算となり、失地回復できました。売上の1,988千円の拡大と共に、ベテラン社員の退職による人件費縮小と代表取締役の年俸を前年に続き33%カットしてきたことが奏功しました。

2014年第4四半期(10-12月)の社長メッセージ

平成26年10月~12月の国内景気はGDP前期比、年率2.2%増(速報値・年率換算)と3四半期ぶりに若干プラス成長となりました。消費税引き上げ後の反動から落ち込んでいた個人消費が、雇用・所得環境の改善により上向き始めたこと、また、一部の大手企業で企業収益の改善から設備投資が増加に転じたこと、更に円安を背景に海外生産から国内生産にシフトする輸出型製造業が増えてきたからです。

当社のドメインとするICT分野においては企業格差が目立ち、全般的に横這い基調です。中央省庁についてはIT投資が本年度に入り堅調です。一部の大手銀行、グローバル企業でシステム更改の需要が続いています。また、新しい動きとして流通・小売分野でPOSデータやソーシャルメディアの情報等を活用したBIや需要予測等のIT投資が発生してきています。

弊社においても年間通しては売上が若干増加しましたが、前年度の売上の大幅減少を回復するべく、期前半に依頼調査を集中させたことと、ベテラン社員の退職があったことから、自社企画資料の制作がずれ込み、期後半に完成が偏りました。その結果、非常にアップダウンの激しい四半期決算となりました。

これを事業別にみますと、自社企画資料の売上については第2と第3四半期(7-9月)は大幅減少でしたが、4四半期(10-12月)は12.6%増と増加。制作・発刊タイトル数は年間15タイトルにも係らず、9月末完成を含めて4四半期(10-12月)に5タイトルと偏ったためです。また、全て定番企画で需要が充分に読み切れました。

一方、受託調査の売上については、既述したように第3四半期(7-9月)累計で対前年同期比1.95倍の大幅増の反動があり、4四半期(10-12月)は68.9%減と超大幅な減少となりました。因みに、通期通しては42.6%増の増加となっております。

これらの結果、当4四半期(10-12月)の売上高につきましては、22,290千円(対前年同期比12.9%減)となりました。利益につきましては、営業損失695千円(前年同期営業利益1,738千円)、経常損失1,399千円(前年同期経常利益1,738千円)、四半期純損失2,731千円(前年同期純利益12,082千円)と全て赤字決算となりました。その原因は大幅な売上減少によります。

2014年第3四半期(7-9月)の社長メッセージ

2014年7-9月の国内景気は消費税率引き上げ後の反動減が長引き、個人消費のマインドが冷え込んでいます。企業業績についても一部の大手企業及び輸出型産業は好調ですが、多くの大手企業及び内需型産業は公共投資の恩恵に預かれず低迷しています。GDPの速報値は2四半期連続、前年同期比マイナスとなり、消費税率引き上げの影響の強さを示しています。

当社のドメインとするICT分野においては、大手企業は7-9月期にやや業績が悪化しましたが、上期累計で見れば金融分野のシステム更改や政府によるIT投資の予算執行などがあり、横這い基調となっています。大手企業については、新商品開発や新規分野開拓など先行投資型の調査テーマ、及び直接的に営業に結びつくような調査テーマのニーズが根強くあります。

しかしながら、当社の特殊要因としてベテラン社員の退職があり、自社企画資料の制作タイトル数が減少し、また新規テーマの自社企画資料が1タイトルと少なく、その結果、自社企画資料の売上は15,389千円、17.6%の減少となりました。

一方、受託調査の売上は11,308千円で、前年同期比28.0%増と大幅に伸びています。上期と同様、前年に失った長期固定客の大型案件に替わるべき案件獲得の努力が一年掛りで実を結んでいるからです。その背景には前述したような大手企業顧客の先行投資型及び販売促進型調査案件のニーズがあります。

これらの結果、当第3四半期(7-9月)の総売上高につきましては、26,697千円(対前年同期比3.0%減)、利益につきましては、営業利益1,110千円(前年同期営業利益483千円)、経常利益1,119千円(前年同期経常利益494千円)、四半期純利益1,076千円(前年同期純利益449千円)となりました 。売上が若干減少したにも係らず、営業利益、経常利益、純利益が伸長したのは従業員の減少及び代表取締役社長の年俸33%カットを続けているからです。

2014年第2四半期(4-6月)の社長メッセージ

2014年4-6月の国内景気は消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動で個人消費が落ち込み、また、OSの製品サポート終了に伴うパソコンの駆け込み需要の反動などもあり、設備投資も減少しました。それらの結果、GDPは1.7%減と2013年1-3月以降続いてきた増勢傾向に歯止めがかかりました。

ただしながら当社のドメインとするICT分野においては、特に大手企業の業績が堅調に推移しており、上期累計で見通せば金融分野のシステム更改や、政府によるIT投資の予算執行前倒しなどがあり、プラス予測をしております。こうした背景から新商品開発ニーズや、新規分野開拓調査など先行投資型の調査案件が増え、ICT分野のマーケティング予算は伸びています。

しかし、作業スケジュール計画のズレとベテラン社員の療養退職など当社の特殊要因から、自社企画資料のタイトル数が前年同期の10タイトルから当四半期4タイトルと半分以下に減少しました。その結果、自社企画資料の売上は14,818千円、40.5%減の大幅減少となりました。前年同期は55.3%増と大幅に売上が伸び、その反動もあります。

一方、受託調査の売上につきましては、前年同期比2.43倍の9,255千円と大幅増加となりました。第1四半期(1-3月)と同様、前年に失った長期固定客の大型案件に替わるべき案件獲得の努力が1年掛りで実を結んできました。その背景には前述したような大手企業の先行投資があります。

これらの結果、当第2四半期(4-6月)の総売上高につきましては、24,073千円(対前年同期比16.2%減)、利益につきましては、営業利益377千円(前年同期営業利益4千円)、経常利益386千円(前年同期経常利益5千円)、四半期純利益341千円(前年同期純損失39千円)となりました。売上が二桁もの減少をしたにも係らず、営業利益は伸長し、採算ラインを僅かですが超えました。その主な理由は、従業員の減少と代表取締役社長の年俸33%カットを続けているからです。

2014年第1四半期(1-3月)の社長メッセージ

平成26年1-3月(第1四半期(1-3月))の国内景気はGDP前期比実質1.5%増と、平成25年中の1.0%増ベースから上向いてきております。大手企業や輸出型企業の設備投資増加と消費税アップ前の駆け込み需要が寄与しています。

当社のドメインとするICT分野においても、一部の大手法人、中央省庁、大手銀行、グローバル企業で基盤システムの見直しや、新規事業開拓のための大型システム開発案件が発生してきております。また、OSの製品サポート終了に伴うパソコンの買い替え需要もピークを迎えました。

ICT市場の回復傾向と1-3月期の年度末消化予算から、平成25年の後半から見えていたマーケティングニーズが顕在化してきております。このため、当社第1四半期(1-3月)の売上は前年同期の31.1%減の反動もあり、52.7%増と大幅に伸びております。

これを事業別に見ますと、自社企画資料につきましては15.2%増と好調でした。2013年中に発刊した資料を1-3月期の年度末予算消化で購入ずる案件が目立ちました。また、自社企画資料に営業ツールになるようなデータを盛り込む工夫をすることで売上が拡大した資料もありました。

一方、受託調査の売上につきましては189.5%増と超大幅な伸び率となりました。前年同期が58.5%減と大幅に減少した反動もありますが、失った長期固定客の大型案件に替わるべき案件獲得の努力が1年掛けて実を結んできたということです。

これらの結果、当第1四半期(1-3月)の売上高につきましては、31,206千円(対前年同期比52.7%増)となりました。利益につきましては、営業利益3,770千円(前年同期営業損失8,141千円)、経常利益3,794千円(前年同期経常損失8,125千円)、四半期純利益3,175千円(前年同期四半期純損失8,384千円)と大幅黒字となりました。原因は、経費削減努力と、売上高の大幅増加によるものです。

お陰様で、24年間毎年実施している社員昇給と共に、創業24年目にして初めてベースアップを実現することができました。但し、昨年の第1四半期(1-3月)の大幅赤字決算の責任を取って、2013年4月から実施している代表取締役社長の33%年俸カットについては、通期業績回復を期すために一つの“戒め”として本年12月まで続けることとしました。

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